イエス・キリストをより良く知るために

神殿を建てる知恵と奉仕の心  Ⅰ列王記7章13~37節

 
この記事を書いている人 - WRITER -
若井 和生師
若井和生牧師:飯能キリスト聖園教会牧師 この記事は、サイト管理者(solomonyk)の責任において、毎聖日ごとの礼拝メッセージを書き起こし、師の許可を得て掲載しております。
ソロモンは人を遣わして、ツロからヒラムを呼んで来た。彼はナフタリ部族のやもめの子であった。彼の父はツロの人で、青銅の細工師であった。ヒラムは青銅の細工物全般について、知恵と英知と知識に満ちていた。彼はソロモン王のもとに来て、その一切の細工を行った。彼は青銅で二本の柱を鋳造した。片方の柱の高さは十八キュビト。もう片方の柱の周囲は、ひもで測って十二キュビトであった。彼は青銅で鋳造した二つの柱頭を作って、柱の頂に載せた。片方の柱頭の高さは五キュビト、もう片方の柱頭の高さも五キュビトであった。柱の頂の柱頭に取り付ける、鎖で編んで房になった格子細工の網を、片方の柱頭に七つ、もう片方の柱頭に七つ作った。こうして彼は柱を作り、柱の頂にある柱頭をおおうため、青銅のざくろが格子網の上を二段に取り巻くようにし、もう片方の柱頭にも同じようにした。この玄関広間にある柱の頂にある柱頭は、ゆりの花の細工で、それは四キュビトであった。二本の柱の上にある柱頭の格子網のあたりで、丸い突出部の周りには、二百個のざくろが、両方の柱頭に段をなして並んでいた。この柱を本殿の玄関広間の前に立てた。彼は右側に立てた柱にヤキンという名をつけ、左側に立てた柱にボアズという名をつけた。この柱の頂の上には、ゆりの花の細工があった。こうして、柱の造作は完成した。それから、彼は鋳物の「海」を作った。縁から縁まで十キュビト。円形で、高さは五キュビト。周囲は測り縄で巻いて三十キュビトであった。その縁の下に沿って、瓢簞模様が周りを取り巻いていた。一キュビトにつき十ずつの割合でその「海」の周りを取り巻いていた。この瓢箪模様は二段になっていて、「海」を鋳たときに鋳込んだものである。「海」は十二頭の牛の上に据えられていた。三頭は北を向き、三頭は西を向き、三頭は南を向き、三頭は東を向いていた。「海」はこれらの牛の上に載せられていて、牛の後部はすべて内側を向いていた。「海」の厚さは一手幅あり、その縁は杯の縁のように、ゆりの花の形をしていた。その容量は二千バテであった。彼は青銅で十個の台を作った。それぞれの台は長さ四キュビト、幅四キュビト、高さ三キュビトであった。この台の構造は次のとおり。台には鏡板があり、鏡板は枠にはめられていた。枠にはめられている鏡板の上には、雄獅子と牛とケルビムがあり、雄獅子と牛の上下にある枠の表面には花模様が施されていた。台には、それぞれ、青銅の車輪が四つと、青銅の軸が付いていて、台の四隅には洗盤の支えがあり、その支えは洗盤の下にあって、それぞれの表面に花模様が鋳込まれていた。洗盤の口は冠の内側にあって、一キュビト上に出ていた。その口は丸く、花模様の細工が施され、一キュビト半あった。またその口の上にも彫刻がしてあり、枠の鏡板は四角で、丸くなかった。四つの車輪は鏡板の下にあり、車軸は台に取り付けられ、一つの車輪の高さは一キュビト半であった。その車輪の作りは戦車の車輪の作りと同じで、車軸も輪縁も輻も轂も、みな鋳物であった。それぞれの台の四隅には、四本の支えがあり、支えと台は一体となっていた。台の上部には高さ半キュビトの丸い部分が取り巻いていて、その台の上の支えと鏡板は一体となっていた。その支えの表面と鏡板には、それぞれの場所に、ケルビムと雄獅子となつめ椰子の木を刻み、その周囲には花模様を刻んだ。彼は以上のように十個の台を作った。それらはすべて同じように鋳造され、同じ寸法、同じ形であった。( 列王記 第一 7:13-37 SKY17 )

 

Ⅰ.文脈:神殿建設の流れ

  • 6章:神殿本体の建設。

  • 7章1~12節:ソロモン宮殿の建設。

  • 7章13節以降:再び神殿建設の記事へ戻る。

  • 神殿建設が全体の中心テーマであり、ソロモンの政治・生活も礼拝(神殿)の文脈の中に置かれている。

    Ⅱ.職人ヒラムの人物像

    • 出身:母はナフタリ族のやもめ、父はツロ人の青銅職人(異邦人)。

    • 賜物:青銅の細工物全般に通じ、「知恵・英知・知識」に満ちていた職人。

    • 出エジプト記のベツァルエルと同様、「神の霊」による知恵・知識・英知を受けた者として描かれる(技術者である前に、主を恐れる者)。

    • 奉仕において一番大切なのは技量そのものではなく、「主を恐れる信仰」と、神から与えられた知恵に従う姿勢である。


    Ⅲ.ヒラムが造った三つの主要な器具

    1. 青銅の二本の柱(ヤキンとボアズ)

      • 屋根を支えるためではなく、象徴的に入口に立つ二本の柱。

      • 名称の意味:「彼は建てる(設立する)」「力をもって」という含みがあり、「主が力をもってこの宮と国を建てる」との信仰告白を表している。

    2. 「海」と呼ばれる大きな水槽

      • 多量の水をたたえ、祭司が身を清めるために用いられる洗いの場所。

      • 十二頭の牛の像の上に据えられ、十二部族を象徴していると考えられる。

    3. 十個の台とその上の洗盤

      • 生け贄として捧げられる家畜を洗い清めるための水が入っていた。

      • 数が十個であることから、多くの献げ物に対応する実務的設備であったことが分かる。


    Ⅳ.異文化と神殿:受け入れと「意味の洗い直し」

    • ヒラムはツロの異邦人であり、彼の建築様式(入口の二本柱のスタイルなど)はフェニキアの神殿建築に見られるものと言われる。

    • 装飾や形状にも異教世界由来と思われる要素が含まれているが、それらは今や偶像のためではなく、イスラエルの神への礼拝のために用いられている。

    • 異文化的な要素を単に排除するのではなく、「神のために用いる」「新しい意味を与えられる」形で受容している点が強調される。

    • 現代への適用:外国人・異文化を「違う」という理由だけで退けるのではなく、受け入れを通して視野が広げられ、世界宣教への関心も呼び起こされる。


    Ⅴ.ヒラムの働きと私たちの奉仕

    • 記事では「彼は…造った」という主語が繰り返され、ヒラムが責任者として膨大な工事を一つ一つ仕上げていった姿が浮かぶ。

    • 柱、海、十の台と洗盤など、非常に大掛かりな青銅細工を「コツコツと丁寧に」成し遂げている。

    • 私たちの教会生活にも、掃除、庭の整備、料理、印刷物配布、備品補充など、目立たないが欠かせない奉仕が多くある。

    • どんな小さな奉仕も、「神殿を建てる」一部として主にささげる時、神が見て喜び、教会は建て上げられる。

    • ポイント:

      • 主を恐れてなす奉仕であること。

      • 与えられた持ち場を忠実に、丁寧に続けること。

      • それが神の栄光を現し、教会に主の臨在が現れる道となる。


    Ⅵ.今日の適用(聞き手への問いかけ)

    • 自分に与えられている「知恵・英知・知識」や賜物は何か。

    • それを「神殿を建てる働き」として、どこで・どのように用いているか。

    • 異文化や外国人に対して、恐れから来る拒否ではなく、福音的な歓迎と対話を選んでいるか。

    • 日常生活(食べる・飲む・働く・学ぶ)を、「すべて神の栄光のために」という一つの礼拝として歩んでいるか。

この記事を書いている人 - WRITER -
若井 和生師
若井和生牧師:飯能キリスト聖園教会牧師 この記事は、サイト管理者(solomonyk)の責任において、毎聖日ごとの礼拝メッセージを書き起こし、師の許可を得て掲載しております。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© 聖書の言葉の余韻に浸る , 2026 All Rights Reserved.

You cannot copy content of this page